まぶたを閉じれは天真爛漫な祖母の笑顔が甦ります。
祖父と結婚し戦後まもなく、二人でバラ園を始めました。虫がつきやすく管理は大変でしたが、持ち前の明るさで精力的に励んだ祖母。趣味らしいものも持たず打ち込んでいましたが、祖父とバラの手入れをすることが何よりの楽しみだったのかも知れません。
人との繋がりを心にとめてお客様のご縁を長年大切にしてまいりました。振り返ってみてもこの仕事は祖母にとって転職だったと改めて感じております。
歳をかさねてもおおらかな人柄は変わらず、お世話になったグループホームの職員や友人の方々に親しんでいただき・・・。遠くに住むひ孫の写真を何度も眺めては「かわいい」と笑みを浮かべていたものです。
「花畑を見たよ」「じゃあきっとあるのね」祖父が彼方へ向かう前の仲睦まじい夫婦の会話。この度の別れに切なさが募りますが、いつか話した花園の地できっと祖父が祖母を迎えてくれることでしょう。二人が花の香りに包まれながら、また日々の続きを紡いでくれるよう願い見送ります。
祖母は、平成25年9月2日、行年92歳にて静かに生涯を閉じました。お世話になった皆様へ、深く感謝申し上げます。
空の花園で二人仲良く

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